CookbookS&S レシピを掘り下げてみた
目次
- 「フィラデルフィアロール」「カリフォルニアロール」「カナダロール」
- 赤キャビアについて
- 「ジンジャーブレッドクッキー」
- 「ツィムスターンクッキー」もとい「ツィムトシュテルンクッキー」
- 「バクラバ、マブルメとターキッシュデライト」
- ペリメニとミート・ダンプリング
Somik&Severinka様のシムズ4レシピを日本語化しはじめて、しばらくが経ちましたが、これ何の料理だろう?というものもあり、翻訳を楽しくやっております。そのなかでも気になったものを紹介していきます。
「フィラデルフィアロール」「カリフォルニアロール」「カナダロール」
まずは「カリフォルニアロール」から。私が知っていた料理はこれでした。
カニ風味かまぼこ(もしくは茹でたカニの脚身)、アボカド、マヨネーズ、白ゴマなどを、手巻き、または裏巻き(外側から酢飯、海苔、具の順になるように巻く)にしたものを言う。
Wikipediaより「カリフォルニアロール」
ロサンゼルスのレストラン「東京會館」というお店で1963年に出されたものが発祥とのこと。1974年発祥の別の説もWikipediaには記載されていますね。
ほかに「フィラデルフィアロール」「カナダロール」という巻きずしがあることを、私はこのMODで知りました。フィラデルフィアという地名に関係ないんだなあ。
スモークサーモンとフィラデルフィア・クリームチーズ(クラフトフーヅ社)を海苔巻きにするのが基本。実際には、生サーモンや他社のクリームチーズを使用する場合でもこう呼ばれ、裏巻きにした海苔巻きの外側にさらにサーモンを巻くなどのバリエーションもある。
Wikipediaより「フィラデルフィアロール」
焼きサケとキュウリを巻いた巻き寿司の一種である。しばしば甘たれで味付けしたサケが用いられる。サケにマヨネーズの組み合わせなど、多くのバリエーションが存在する。
Wikipediaより「ブリティッシュコロンビアロール」
カナダロールとGoogle検索するとこのページが引っかかるので、これらの3種巻きらしいです。ブリティッシュコロンビア州ってカナダの国内の地名なんですか。存在を初めて知りました。
ところで、この「巻きずしセット」、材料は魚と米とクリームチーズ、それから海苔。赤キャビアとかサーモンとかは「何らかの魚」からなんとかするのだろうか、と捌く料理人の苦労を考えてしまいました。
赤キャビアについて
ところで黒キャビアはRCM MODの商品のなかでもピカイチにお高い商品で、たしか世界三大珍味と言われているものだと思うのですが、赤ってなんだろうと思ったので、ついでに調べました。
レッドキャビアは、サケ・マス類の卵から作られるキャビアで、赤みが強く、チョウザメの卵から作られるブラックキャビアとは区別されます。チョウザメの卵から作られるブラックキャビアとは区別される。
Wikipediaより Red caviar
つまりイクラという翻訳のほうがよかったかなあ?という話。でも黒とセットで出てくるし、訳語としてはたしか「赤キャビア」として翻訳してしまった。「しまった!」という私の話でした。
「ジンジャーブレッドクッキー」
そのまま「ジンジャーブレッドクッキー」で検索すると、だいたい日本では「ジンジャーマンクッキー」がHitします。でもMODの画像にはジンジャーマンはなくて残念ですよね。
名前についてはさておき。
ヨーロッパ各地に見られる香辛料を用いた菓子の一つである。生姜は香りを強くしたい場合はすりおろしたものを、控え目にしたい場合はジンジャーパウダー(ショウガの乾燥粉末)を使う。生姜以外にもアニス、シナモン、ナツメグなどの香辛料やバニラやココアを入れることもある。また甘味を付けるのに黒砂糖やはちみつを使うことが多い。
Wikipediaより「ジンジャークッキー」
MODでは生地のほかにシナモンとはちみつ、砂糖が入ってます。あれ、ショウガは使われてないんだなあ、と今更気づきました。
もともとジンジャーブレッド(ラテン語で zingiber、古フランス語で gingebras)とは、保存した生姜のことを指していた。その後、蜂蜜とスパイスで作られた菓子を指すようになった。ジンジャーブレッドは、フランス語のpain d’épices(スパイスパン)、ドイツ語のPfefferkuchen(コショウを入れるのでコショウケーキ)、Lebkuchen(語源不明:ラテン語で「犠牲」または「犠牲パン」の意味、またはドイツ語でローフのLaibまたはドイツ語で人生のLeben)にもよく使われています。また、ノルウェー語のpepperkakerやチェコ語のperník(元はpeprník)などの地方名でも胡椒が参照される[2]。
ジンジャー・クッキーの意味は、時代とともに変化してきました。何世紀にもわたって、この言葉はヨーロッパの伝統的なお菓子を指しており、現代のクッキーに非常に似ていて、伝統的にジンジャーブレッドマンを作るのに使われていました。
Wikipediaより「Gingerbread」
英語版のWikipediaのほうがさすがに丁寧ですね!ちなみにDeepL翻訳しております。もともとはショウガを指していたのに、コショウでも良いことになってお菓子の名前になったというのは面白い由来ですね。
今回は紹介しませんでしたが、元記事にはジンジャーマンの由来についても丁寧に紹介されていますので、ぜひ英語版を読んでみてください。もちろん機械翻訳で、ですよ。
「ツィムスターンクッキー」もとい「ツィムトシュテルンクッキー」
続いてもクリスマス用のお料理。クッキー「ツィムスターン」になります。これ翻訳がよくなかったですね。「ツイムトシュテルン」のほうがよさそうです。英語系の機械翻訳だったと思うのですけど涙目。あとで修正しますね。修正しました!
ツィムトシュテルン(ドイツ語で「シナモンの星」の意、pl.:Zimtsterne)は、ドイツ南西部のシュヴァーベン地方に伝わるクリスマスクッキーで、泡立てた卵白、砂糖、25%以上のアーモンド、シナモン、最大10%の小麦粉で作られる。ドイツとスイスで最も人気がある。
このようなクッキーをドイツ語ではPlätzchenまたはWeihnachtsgebäck(クリスマスクッキー)と呼びます。
材料を使い、転がしやすいコンパクトな生地に仕上げています。乾燥後、卵白の釉薬をかけ、星を切り出す。天板で弱火で焼くと、卵白の釉薬は凝固するだけで、色はつきません。
Wikipediaより「Zimtstern」
というわけでドイツのクリスマスクッキーでした。星形でかわいいですよね。MODでは生地のほかにシナモン、卵、砂糖となっています。
「バクラバ、マブルメとターキッシュデライト」
まずバクラバについて
中近東やカフカス(アゼルバイジャンなど)、中央アジアといった地域で人気のある甘い菓子(ペイストリー)。オスマン帝国で発明された。フィロ生地の間に刻んだクルミ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、アーモンドなどを挟み、焼き上げてから濃いシロップをかける。他の料理と同様、地域によって調理法に違いがあり、特に大きな違いとして、ナッツの種類、フィロ生地の材料や厚み、調理時のシロップの量、シロップに蜂蜜を加えるかどうか、が挙げられる。シロップにはレモンの果汁やローズウォーター(バラの花弁の蒸留水)が入ることもある。
Wikipedia バクラヴァ
いわゆる日本では「ミルクレープ」という名前で知られているケーキみたいに、フィロ生地を何枚も重ねたケーキとあります。そこにローズウォーター入れちゃうかーという気もしますが、さすがトルコです。
マブルメについて
これが小一時間ほど検索し続けたのですが、見つからない。テキストはあまりない、のかな?
This variety of baklava is made from kataifi (shredded wheat dough) instead of phyllo dough. The trick is to ensure the treat comes out just right: not too hard and not too gooey.
https://www.youtube.com/watch?v=bf6HRQWnBSk&ab_channel=ScienceChannel
翻訳:フィロ生地の代わりにカタイフ(小麦の細切り生地)を使ったバクラヴァです。固すぎず、ベタベタしすぎず、ちょうどよい焼き上がりにするのがコツです。
とのこと。なるほど、バクラバの一種なのかな。ふぅ、よかったよかった。なんならヘブライ語やアラビア語のページまで検索しに行ったんですが、なかなか見つかりませんでした。トルコ料理でいいのかな。
ターキッシュデライトについて
砂糖にデンプンとナッツ(クルミ、ピスタチオ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ココナッツ)を加えて作る、トルコの菓子。マシュリク、バルカン半島、ギリシャの他、欧米でも知られている。英語ではターキッシュ・ディライト(Turkish delight、「トルコの悦び」)と呼ばれる。食感は柔らかく弾力があり、日本のゆべしに似ている。
Wikipedia ロクム
これも画像検索するとかなり色とりどりの華やかなお菓子であることがわかります。やっぱりローズウォーター入れちゃうんだ。トルコ!
ペリメニとミート・ダンプリング
画像のタイトルにきちんと表示されていたのに寝ぼけた頭で「あ、餃子だ!」と思ってしまった私めをお許しください。ペリメニってちゃんと書いてあったよ。
ペリメニ(ロシア語:пельмени(複)、пельмень(単)、ベラルーシ語:пяльмені、タタール語:pilmän(när)/пилмән(нәр))とは、小麦粉と卵をぬるま湯(または牛乳)で練って作った薄い生地に、細かくひいた肉や野菜を包み茹でて食す、ロシア料理の一つ。ダンプリングの一種。
ペリメニと他のダンプリングとの主な違いは形と大きさにあり、一般的なペリメニは、概ね球状で、直径2-3センチメートルであるのに対して、他のダンプリングは殆どが通常縦長で大きいものになっている。また、ペリメニ用の生地はピエロギやヴァレーヌィクと比べて非常に薄く、皮の量に比べて多めに具を詰める点が異なる。また、ペリメニはピエロギやヴァレーヌィクと違い、甘いデザートとして食べることはない。
ペリメニの語源はフィン・ウゴル語派のコミ語やマンシ語で「耳パン」を意味するペリニャニ(pel’nyan’/пельнянь)である。
ロシアは多民族が住む地域であり過去何世紀にかけて文化と共存してきた経緯から、近隣諸国から伝わり定着しロシア料理となったものがある。本項のペリメニも元来はフィン・ウゴル語派民族の料理だったが、現在はロシア料理と見なされている[1]。また、ロシアの麺類もテュルク系民族から伝わったとされる[1]。
Wikipedia ペリメニ
ロシアの水餃子「ペリメニ」。ロシアの家庭では必ずと言っていいほど冷凍庫に常備している定番のお料理です。見ためは日本の水餃子によく似ています。
作り方は、小麦粉、塩、たまご、水、サラダ油で作った皮に、ひき肉や刻んだ野菜の餡を包み帽子型にするのが特徴。ペリメニはブイヨンで5分ほど茹で、ロシアの中でもヨーロッパ方面はサワークリームやバター、シベリア方面はからしや酢など付けて食べます。
直径2~3㎝と小さくモッチモチとした皮のペリメニは、餃子のような味わいですが、どちらかと言うと日本の餃子よりも中国の水餃子によく似ています。具材のお肉は、牛肉や豚肉メインに羊肉を使うこともあるようです。
https://macaro-ni.jp/51560
からしや酢で食べるなら、いっそ酢醤油にして「餃子」でいいんじゃないかと思います。マカロニで紹介されているように水餃子にとても似ていますね。どうやって広まっていった料理なのか興味がわきます。
フィン・ウゴル語派という単語も調べてみました。
シベリア北部のサモエード語派とともにウラル語族を構成する。しかし、話者の人種という面から見ると、サモイェード語派の話者がほぼモンゴロイドであるのに対してフィン・ウゴル語派の話者はモンゴロイドとコーカソイドの混合であり、特にバルト・フィン諸語話者は完全なコーカソイドに近い
Wikipedia フィン・ウゴル語派
モンゴロイドとも関係ありそうな民族ということで、餃子との共通項はその辺なんでしょうか。歴史は苦手ですけど、どうやって広まったのかというのはちょっと面白いですね。